199486 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

ふらっと

ふらっと

Operatio チェンバロ 4

照射2分が経過、ついに第二艦隊も前線に投入され、戦局は最終局面に向かっていく、そんな中、クワトロ中尉率いるタイフーン小隊は宇宙要塞ソロモンに対し、確実に基地機能を破壊し、上陸していく為の安全を確保しつつあった。
「タイフーン1、どこから突入していきますか?」
 タイフーン小隊は最も先行しているクワトロ機を頂点に、後ろにギリアム少尉機とシマ少尉機で三角形を形成する。クワトロにタイフーン2である、ルロイ・ギリアム少尉が近づき接触回線で呼びかけた。
「3、状況は?」
 シマ・八丈少尉が、現状の小隊の報告をするためにやはり、クワトロ機に接近してきた。
「敵機の反応無し、残敵も後退を始めたようです」
「シマ、今までの戦闘観測記録をまわせ」
 即座に送られてきたデーターをクワトロは検証し、想定通りのフォーメーションが組めていることに満足し、正面から突入する事を2人に伝える。
「すごい!あれが、新兵器の破壊した後・・・」
 岩盤が削られ、鉄が熔け、原型を留めていない。シマ少尉はその凄まじい威力に改めて驚きつつ、タイフーン小隊は高出力集光システム「アルキメデスの鏡」により破壊された宇宙港からソロモン要塞内部に突入を開始した。
「ようやく取り付きだしたな」
 クワトロはレッドウォーリアのバックパックに装備されたバズーカ砲を90度前方に回転させて右の腋の下を通すような格好で、入り口の装甲を破壊する。
「上陸部隊は今開けた入り口から進入を開始しろ」
 クワトロの号令の元に次々と連邦軍MS部隊がソロモン内部に浸入して行く。だが未だMS戦力の多くを要塞内に残置しているジオン軍の抵抗は激しかった。戦いは狭い通路内での消耗戦となっていった。

 その報告は連邦軍全攻撃隊に通達され、タイフーン小隊の上陸地点が指示され、上陸支援の砲撃が再開された。
「なに!タイフーン小隊が1番乗りだって・・・」
「上陸地点確保の為、アービスさんもタイフーン小隊の所に向かって下さい」
「で、俺たちはどこに向かえばいいんだ、ミユキ伍長?!」
 アービスの乗るジムキャノンに戦艦ベオグラードから上陸地点のデーターが送られてくる。
「お、以外に近いな・・・」
 サイクロン小隊も改めて編成し直し、上陸地点に向かった。
 無事に合流したタイフーン小隊とサイクロン小隊は進入した部隊が挟撃されぬように入り口付近の宇宙港ドック付近の敵機の掃討に当たっていた。
 進入した部隊からの通信が切れたのと同時に内部から凄まじいビームの光が外部に向けて放たれた。爆風と一緒に鉄の塊がシフォン達の前に流れてきた。
「凄いMSが識別不能な程に溶けている・・・」
「これほどの破壊力を持った物とは一体何だ!」
 クワトロもその破壊力に驚愕を覚えた。
ソロモンの地表が割れ、噴煙と共にそこから巨大な物体が迫り上がってくる。

「何だ、あれは・・・」
 第二艦隊旗艦「タイタン」からもその巨大な姿を確認できた。
「まさか、ジオンの2本足!!ソロモンにあったのか!」
旗艦「タイタン」に座乗するティアンム中将は思わず座席から立ち上がり、叫んだ!
「奴がジオンの国力の象徴だ、どんな犠牲を払ってもかまわん必ず沈めろ!」


© Rakuten Group, Inc.